火風鼎

火風鼎

権威が安定し、世の中には強い運気が満ちています。王権の象徴たる鼎は、神にも祝福されています。公的な事業などは順調に進むでしょう。

火風鼎の運勢は中吉です。

「願い事」:叶う。
「商売」:うまくいき儲かる。
「相場」:上昇傾向。
「受験」:良い。
「病気」:完治する。
「就職」:できる。
「恋愛」:順調な交際。
「天気」:晴れる。
「旅行」:良い。
「開業」:良い。
「転職、転居」:良い。
「失物」:すぐ出てくる。
「方角」:南、東南

火風鼎の概要

「鼎」は古代から祭事に使われてきた神聖な食器です。鼎の軽重を問うという言葉もあります。王権などの社会的に高い身分の象徴とされます。その形は3本足で重心は安定しており、周囲と協力してことを進めるとうまくいくという卦です。自分勝手で利己的な姿勢は禁物です。

火風鼎の爻辞

鼎は、おおいに享る。

彖に曰く、鼎は象なり。木を以って火にいれ、ほうじんするなり。聖人は享(ほう)して、以って上帝に享して、大いに享(ほう)して以って聖賢を養う。
巽にして耳目聡明、柔進んで上行し、中を得て剛に応ず。ここを以っておおいに享る。

象に曰く、木の上に火有るは鼎なり。君子もって位を正し、命をなす。

初六:鼎趾(あし)を顛(さかしま)にす。否を出すに利(よ)ろし。妾を得てその子に及ぶ。咎なし。
   象に曰く、鼎趾を顛にすとは、いまだもとらざるなり。否を出すに利ろしとは、以て貴に従うなり。
九二:鼎に実あり。我が仇疾あり。我に即(つ)く能(あた)わず。吉なり。
   象に曰く、鼎に実ありとは、之(ゆ)くところを慎むなり。我が仇疾ありとは、終に咎なきなり。
九三:鼎の耳革(あらた)まり、その行塞(ふさ)がる。雉の膏食らわれず。まさに雨降らんとして悔いを欠き、終に吉なり。
   象に曰く、鼎の耳革まるとは、その義を失うなり。
九四:鼎足を折り、公のそくを覆す。その形渥(あく)たり。凶なり。
   象に曰く、公のそくを覆す、まことに如何せん。
六五:鼎黄耳金鉉(きんげん)あり。貞に利ろし。
   鼎黄耳ありとは、中をもって実とするなり。
上九:鼎玉鉉(ぎょくげん)あり。大吉にして利ろしからざるなし。
   象に曰く、玉鉉上にありとは、剛柔節あるなり。

火風鼎の爻辞解説

「初爻変爻」:何か新しいことを始めたり、変化が訪れます。まずは、これまでの出来事を清算しなければなりません。

「二爻変爻」:友人家族、過去の解決していない問題によって、物事の進捗が滞ります。一旦立ち止まってまずは解消しましょう。

「三爻変爻」:勢いがつきすぎているので、いったん落ち着きましょう。

「四爻変爻」:油断ややりすぎによって、失敗し、責任問題となります。注意深く物事を進め、慢心は禁物です。

「五爻変爻」:事故の危険はあるものの、多いな成果が出て認められるでしょう。

「六爻変爻」:絶好調な時期です。できるだけ長く持続させるために努力を続けましょう。

「鼎の軽重を問う」というのは古代中国の故事にある出来事です。紀元前303年に楚の荘王が、周の王権を表す鼎の大きさと重さを質問します。これは鼎をよこせといっていることを暗に表しています。当時楚は強国で、周は名門ではあるものの風前の灯でした。荘王の要求に対して使者は「鼎の軽重は王者の徳によって決まるため、いくら武力があっても徳がない人物のところへは重くて運ぶことができない」と回答しました。

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