静かにじっと対岸へ向かう船を待つ人のような状態です。
志を果たすため、慎重に堅実に進むべし。目先の利益に踊らされると、危険に見舞われます。
水天需の運勢は中吉です。
「願い事」:今は叶わない。耐える時。
「商売」:順調では無い。タイミングが重要。
「相場」:読みづらい状況が続く。最終的には上昇。
「受験」:良くない。
「病気」:原因不明の長期化がある。体を鍛え、休息をしっかり取ること。
「就職」:今は無理。タイミングを待つべし。
「天気」:雨のち晴れ
「旅行」:やめたほうが良い。
「開業」:今は時期では無い。
「転職、転居」:今ではない。
「失物」:物の下に隠れている可能性が高い。
「方角」:北、東北
「色」:黄灰色
水天需の概要
「需」は需要の需です。待つと言う意味がありますが、必要とされれば登場すると志が込められています。必要とされるときに力を発揮することで運気が開けるので、でしゃばるのは禁物です。待つことで運気上昇します。
水天需の爻辞
需は孚(まこと)ありて、おおいに亨(とお)る。貞なれば吉。大川を渉(わた)るによろし。
彖に曰く、需は須なり。険前にあるなり。剛健にして陥らず、その義困窮せず。
需は孚(まこと)ありて、おおいに亨(とお)る、貞なれば吉、とは、天位に位す。正中なるをもってなり。
大川を渉(わた)るによろしとは、行けば功あるなり。
象に曰く、雲、天に上がるは需なり。君子は以って飲食宴楽す。
初九:郊に需(ま)つ。恒(つね)を用いるに利(よ)ろし。咎なし。
象に曰く、郊に需つとは、難を犯(おか)して行かざるなり。恒を用いるに利ろし、咎なしとは、未だ常を失わざるなり。
九二:沙(すな)に需つ。少しく言あれど、終には吉なり。
象に曰く、沙に需つとは、衍(ゆたか)にして中に在るなり。少しく言ありといえども、吉をもって終わるなり。
九三:泥に需つ。寇(あだ)の至るを致す。
象に曰く、泥に需つとは、災外に在るなり。我より寇を致す、敬慎すれば敗れざるなり。
六四:血に需つ。穴より出づ。
象に曰く、血に需つとは、順にしてもって聴(したが)うなり。
九五:酒食に需つ。貞なれば吉なり。
象に曰く、酒食の貞吉とは、中正をもってなるなり。
上六:穴に入る。速(まね)かざるの客三人来(きた)るあり。これを敬すれば終には吉なり。
象に曰く、速かざるの客三人来る、これを敬すれば終には吉なりとは、位当たらずといえども、いまだ大いに失わざるなり。
水天需の爻辞解説
「初爻変爻」:何が悪いと言うこともないが、前進しづらいです。周囲からアプローチがあってもやめておいたほうがいいでしょう。
「二爻変爻」:眼前に障害がありますが、無理せず待てば道が拓けます。
「三爻変爻」:しっかり自分を律して自重する覚悟が必要です。下手に動くとドツボにはまります。時期を待ちましょう。
「四爻変爻」:ピンチに見舞われるも人の助けで乗り越えられます。
「五爻変爻」:とにかく待つのが吉ですが、気を緩めないように気をつけましょう。問題が起きても時間が解決します。
「六爻変爻」:何か思いがけないことが起こるので、それに乗っかりましょう。流れをよく見極めて逆らわないことが大切です。
危険が目の前にあったら、進まずまたなければなりません。例えば王の使者として急ぎ道を進んでいる最中に、大雨で増水した川に出くわした。危険な上に日も暮れてきたがとにかく急いでいる。さらに、泳ぎにはそこそこ自信がある。さてどうするかと言う場面で、「待て」と言っているのがこの卦です。
自分の力を過信して無理やり進むのは、危険に見舞われ状況が悪化する可能性があります。変にじたばたせずのんびり鷹揚に構えていたほうが、結局はスムーズに安全に物事が進むのです。自分の志と実力を過信するあまり、不要の困難を受ける必要はありません。