雷が轟き山が震えていれば、大変なことになったと右往左往しがちです。しかし、落ち着いて見ればただそれだけのことで、だからどうということはありません。動きの派手さに騙されず、やるべきことを慎重に行えば、運気は上がるでしょう。軽率な行動は控えるべきです。
震為雷の運勢は中吉です。
「願い事」：難しいが、落ち着いて進めれば叶う。
「商売」：難しいが、落ち着いて進めればうまくいく。
「相場」：上昇傾向。
「受験」：良い。落ち着くことが必要。
「病気」：実は見た目ほど悪くない。回復へ向かう。
「就職」：難しいができる。
「恋愛」：いろんなことがあるがハッピーエンド。
「天気」：雷のち晴れ。
「旅行」：最終的には良い旅となるが、思わぬことが起こる。冷静に行動するべき。
「開業」：難しいが、落ち着いて進めればうまくいく。
「転職、転居」：落ち着いて進めれば良い。
「失物」：すぐに探せば見つかる
「方角」：東
震為雷の概要
雷が二つも重なっている、大変騒がしい卦です。大騒ぎをした挙句意外に中身に乏しいということもありますが、芸術や学業など精神面ではいい運気と言えます。志にむかって邁進することです。
震為雷の爻辞
震は、享る。雷の来るやげきげきたり。笑言唖唖（しょうげんあくあく）たり。雷は百里を驚かせども、匕鬯（ひちよう）を失わず。
彖に曰く、震は享る、雷の来るやげきげきたりとは、恐れて福を致すなり。
笑言唖唖（しょうげんあくあく）たりとは、後に則有るなり。雷は百里を驚かすとは、遠きを驚かし、近きを畏れしむなり。
出でて、以って宗廟社稜を守り、以って主祭となるべし。
象に曰く、しきりに雷あるは震なり。君子はもって恐懼脩省（きょうくしゅうせい）す。
初九：震の来たる時げきげきたり。後には笑言唖唖たり。吉なり。
象に曰く、震の来たる時げきげきたりとは、恐れて福を致すなり。笑言唖唖たりとは、後には則あるなり。
六二：震の来たる時厲（あやう）し。億（はか）りて貝（ばい）を喪い、九陵に登る。遂（お）うなかれ。七日にして得ん。
象に曰く、震の来たる時厲しとは、剛に乗ればなり。
六三：震（ふる）いて蘇蘇（そそ）たり。震いて行けばわざわいなし。
象に曰く、震いて蘇蘇たりとは、位当たらざればなり。
九四：震いて遂に泥（なず）む。
象に曰く、震いて遂に泥むとは、いまだ光（おお）いならざるなり。
六五：震いて行くも来たるも厲し。意（はか）りて有事を喪うことなかれ。
象に曰く、震いて行くも来たるも厲しとは、危行なり。その事中にあり、大いに喪うことなきなり。
上六：震いて索索たり。視（み）ることかくかくたり。征けば凶なり。震うことその躬においてせず、その隣においてすれば咎なし。婚媾言あり。
象に曰く、震いて索索たりとは、中いまだ得ざればなり。凶なりと言えども咎なしとは、隣をおそれて戒むるなり。
震為雷の爻辞解説
「初爻変爻」：目標を立て、努力を惜しまず達成を目指しましょう。のちにこの時の苦労を笑って話せる時がきます。
「二爻変爻」：思わぬトラブルで損害を被ります。天災等で財産を失うことがあるかもしれません。危険な状況からは離れ、失ったものを取り戻すのは諦めましょう。
「三爻変爻」：かなり重大な問題に巻き込まれる可能性があります。守勢一方です。何かを進める際には、とにかく慎重に行いましょう。
「四爻変爻」：無理に行動すると災難に巻き込まれます。大人しくしていましょう。
「五爻変爻」：トラブル続きです。今は被害を食い止めること、災難に巻き込まれないことを最優先にしましょう。
「六爻変爻」：もう少し我慢すべきです。今焦って動けば自分から災難を呼び込むでしょう。
稲妻が荒れ狂い雷鳴が轟けば人は家の中で怖がっていますが、通り過ぎれば家から出てきて、今の雷すごかったですねなどと話に花を咲かせるでしょう。確かに雷がきた瞬間は恐ろしいものですが、実は大した害はありません。
とは言え、油断してら雷の中をのこのこ出て行くのも愚かです。偶然雷に打たれて命を失いかねません。やはり、雷がきたら大人しくしているべきなのです。
雷のように大して実害はなかったけれども大騒ぎになったということは世の中には多いです。しかし、大騒ぎになるということはそれだけの理由があります。決してなめてかかってはならず、慎重にことにあたるのが立派な人物なのです。
